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自分で試作ばねを作ってみよう!初心者向けガイド

               

ばねの試作を自分でやってみたいと思っても、「材料が手に入らない」「加工方法がわからない」などの理由で断念してしまう方が多いかもしれません。しかし、特に細いばねであれば、材料と加工の工夫で自作も可能です。

ここでは、自分でばねを作るための材料調達から加工方法、熱処理のコツまでを紹介します。

材料調達のポイント:どこで買える?

ばね作りに必要な材料としては、ピアノ線やばね用ステンレス鋼線が一般的です。しかし、これらを通常の材料メーカーから購入しようとすると、大量購入が必要になるため、コストが高くなりがちです。

そこで、サミニ株式会社の『スプリングネット』というばね専門のショッピングサイトを利用すれば、数メートルから小分けで購入可能です。

小分け購入のメリット

例えば、ピアノ線の通常の価格は、0.5mm線径で20kgの購入が必要なため約20,000円かかりますが、少量購入が可能なサイトでは、必要な長さだけ購入できるため、初心者にも経済的です。

加工方法のコツ:ばね作りの道具と手順

ばねを作るには、適切な道具が必要です。『スプリングネット』では、ばねの自作キットが販売されており、初心者にもわかりやすい動画が掲載されています。

このキットを使用することで、圧縮ばね、引張ばね、ねじりばねの製作が可能になります。

フック起こしの工夫

引張ばねのフックを作る際、ラジオペンチでコイル先端を曲げている方もいるかもしれませんが、専用のフック起こし工具を使うことで、均一で美しい仕上がりが可能になります。

見た目もきれいで、強度も保ちやすくなるため、ぜひ専用工具を活用してみましょう。

熱処理の方法:家庭でできる簡単なやり方

ばね作りの中で一番難しいとされるのが「熱処理」です。

ピアノ線の場合は約300℃で20分、ばね用ステンレス鋼線は350℃で20分の熱処理が必要ですが、専用の熱処理炉がない場合には、ガスコンロとフライパンを使って簡易的に行うことができます。

熱処理の手順と注意点

フライパンにばねを入れ、豆を炒るように軽く動かしながら熱処理を行います。ピアノ線の場合は少し青色、ステンレス鋼線の場合は黄色みがかった色になれば完了です。

ただし、この方法はあくまで試作用ですので、強度や精度を求める場合には、専用の熱処理装置を使用することをおすすめします。

外径変化について知っておこう

熱処理後、ばねの外径が変わることがあります。

これは、ばねの線径やコイル径によって変動するため、正確な数値は出せませんが、ピアノ線で作ったばねは外径が縮み、ステンレス鋼線で作ったばねは少し大きくなる傾向があります。

試作の際には、この変化も考慮しながら作業を進めてください。

まとめ:ばね作りで新しい発見を楽しもう

ばねの自作は難しそうに見えますが、材料や加工のポイントを押さえれば挑戦可能です。

初めての方でも、自作キットや小分け材料の活用で、自分だけのばねを作ってみましょう。

もしかしたら、新しい発見やアイディアが生まれるかもしれません。