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ばねの歴史をたどる!古代から現代へ

               

「ばね」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?ばねは、日常生活のあらゆる場所に存在し、車、電化製品、文房具など、多くの製品に組み込まれています。しかし、この便利な「ばね」がいつ、どのようにして誕生したのかをご存じでしょうか?

今回は、ばねの歴史を分かりやすく紐解き、その発展と進化についてご紹介します。

古代のばねの原型:木の枝と罠の活用

ばねの概念は、意外にも原始時代にさかのぼります。

人類は狩猟や生活のために道具を使い始め、木の枝をたわませて力を蓄え、それが戻るエネルギーを利用して罠を作り出しました。枝が元の形に戻る「弾性」を利用しており、これがばねの原型といえるでしょう。

こうした「ばねの力」は、弓矢にも応用され、弓を引いて矢を放つという仕組みは、古代の人々にとって画期的な狩猟方法となりました。

弓矢の登場とその意味

弓矢は、狩猟生活を支える重要なツールであり、古代の壁画には弓矢を用いた狩猟の様子が多く描かれています。弓の弾力性を利用したこの技術は、ばねの基本原理である「弾性」を活用した最初の道具の一つです。

弓矢の技術は、効率的な狩猟を可能にし、人類の発展に大きく貢献しました。

中国から日本への技術伝来とばねの進化

時代が進み、弥生時代に中国から日本に伝来した道具の中には、ばねの原理が活用されているものがいくつか存在しました。その一例が「箸」です。当初の箸は現在のように2本の棒状ではなく、竹を曲げたトング状のものでした。

この形状も、竹の弾力性を活用した簡易的なばねとしての役割を果たしていました。

和鋏と洋鋏の進化

さらに、平安時代に金属製の鋏が中国から伝来しました。

初期の鋏は一枚の金属板をU字形に曲げた構造で、刃が互いに合うように設計されています。このU字の構造が「ばね」の力を生み、刃を開閉する動きを支えました。

この鋏はギリシアでも羊毛の収穫に使われ、「ギリシア型」と呼ばれています。また、中央部を8の字にしたものが考案されるなど、ばねの効果を高める工夫が施されていました。